人の優しさが、とにかく嬉しい。
スーパーに行った時の話だが。
小売りの野菜を入れる用に、ナイロンの袋を置いてくれている。
私が主婦になりたての頃は、袋の厚みももう少しあったし手の脂もあったしで、難なく開けることができた。
それが、最近はどうあがいても開けられない。
入店時に使う消毒スプレーも、完全に乾くまで摺りこむから水分は残ってない。
じゃがいも・ナス・人参・玉ねぎを小売りで買いたいのに、袋が開けられず、そのままカゴに入れようと思ったら・・・。
若い男性店員さんが、「よろしければ、僕が開けましょうか。」と声をかけてくれた。
えっ、私の・・・おばさんの悲しいあがきをあなたは見てたの?。
超絶に恥ずかしいと思いながらも、「助かります。4枚あるんですけど、お願いしてもいいですか。」と頼んでしまった。
簡単に袋の口を開けた店員さん。
手の脂がいい具合にキープされている、THE若さ。
こんなご時世だから、もしかしたら「いえ、結構です。」と断る人がいるかもしれない。
店員さんの口ぶりだと、断られたこともあるような口調だった。
でもね、おばさんはその気持ちが嬉しいよ。
1個数十円の野菜を買っている私の袋を丁寧に開けてくれて、次の売り場に行こうとしている私に、「ありがとうございました。」と声をかけてくれてた温かさ。
たったこれだけだけど、朝からいい気分になれて、帰りの車内で
歌いながら帰ってきた。音程は、ほぼ外しているのが当たり前だけど。
親から優しくされずに育った私は、人様の優しさがとにかく嬉しく思えるのです。