いつまでたっても親が怖いのは、異常である。
夫と車で買い物に行っていた時のこと。
私は助手席に座りカーナビで情報番組を見ていたのだが、急に画面上に舅の名前と電話番号が表示された。
夫の携帯電話とカーナビを連動させているアレ、なんだっけ?。
前にも夫に言ったのだが、誰からの電話にせよ大急ぎの連絡なら、二度三度続けて電話があるはず。
それがないのなら、到着した先で確認すればいいんだから、このカーナビ連動のなんちゃらを切ってくれ・・・と。
ただでさえけたたましい音量のコールが鳴るのに、それに加えあちらの人の名前を見たら事故の原因になりそうなくらい気分が悪くなる。
「あれ、切ってたはずなのに、なんでナビと繋がってるんだろう。」と慌てている夫は、運転しながらゴゾゴゾし始める。
「どうせ大した用じゃないのよ。天気がいいから『あれをこうしてくれ』とでも頼み事をしたいんでしょ?。こんなに天気がいい日だからこそ、出かけるんだからさ。『たまにはおにいさんに頼んでみてはどうですか。私達を呼び戻すよりも早いと思いますけど。』とでも言ってみようかな。」
そう言った私に、「シーーーーーッ。」と大げさに怒る夫。
「はあ、よかった。向こうと繋がってなかった。ねえ、聞かれてたらどうするの?。」
「え?。純粋な気持ちじゃないの!。万人・・・は大げさだけど、子供たちもそう言ってるし、(親戚の)おじさんだって言ってるの、知らないの?。」
私も実親に何も言えないまま、おばさんになった。
でも、メールと手紙だけどやっと自分の本心を伝え、関わらない生き方を選んだ。
夫は何も言わないけど、私と同じような親子関係だったのではないか。
うまくいっている風に見せかけてるけど、うまくいってなかった家庭で育った私にはわかる。
嫌いなんだけど、頼ってしまう・頼られたい共依存の親子関係。
お気楽世間知らずな中年義兄もいるから、何としてでも子供たちに負の遺産を残さないようにしないといけない。
事件になってもおかしくない登場人物・家庭環境が、すべて揃っているのも皮肉すぎる話である。