果物は贅沢品だと教えられた後遺症。
今年は、シャインマスカットがお安め。
例年よりも口の中へ余分に数粒入れて、贅沢食べができる。
無くなったら「また買おう。」のループは、まだまだ終わりそうにない。
買っているのは、私よりも夫が多いけどね。
私は、結婚するまで果物を食べる習慣がほぼ無かった。
「お金がない。」が口癖の母は、果物を贅沢品とし、旬の時に一度口に出来ればいいほうだった。
お金がない・・・。子ども心に「そんなはずはないだろう。」と思える暮らしをしていたような気もする。
父は食べていた。
「お父さんだから。」「働いてくれているんだから。」という、当たり前すぎる理由を特別な理由のように言っていた母。
本当にお金がないのか?。
父の生活を見ていると、母が嘘をついているように思えた。
きっと、何にお金を出せるかという基準が人とずれている親なのだろう。
果物を食べなくても生きられる。そういったものにお金を出すのが、もったいない。
そう言っていた母が、先日スーパーで大きなシャインマスカットを買っていた。
あとで値段を見てみると、売り場で一番の高値。
父に食べさせるんだろうな。
「これ、〇円だったのよ~。」と言いながら、「高い物は美味しいわね~。」と言いながら。
この年になって、ようやく果物が買えるようになった。
売り場に立てば、貧乏 贅沢 必要ないと言っていた母の顔がちらついていたから買えなかったのだ。
夫が真逆の人で良かった。
「ぶどうって美味しいよね。子どもに買って帰ろう。」と笑顔で言ってくれるから、今日も一房シャインマスカットを買うことができたのだった。