メンタルが強い長男の優しさ。
我が家の中で、最強のメンタルの持ち主は長男である。
結婚して近くに住んでいるので、《我が家》と言えるかどうかは別の話だが。
私は、姑に《会わない宣言》をしたので、あの人が我が家に来ることも電話をかけてくることもなくなった。
何十年もの間、週末のご飯を共にし、年末年始も共にし、それでも足りないのか毎日のように来ては居座る日々を耐えてきた私にとって、今の生活は少々のストレスなどゼロに等しい。
そのしわ寄せがきたのは、長男とお嫁ちゃんだった。
私の《会わない宣言》と、長男が家を建てたのがほぼ同時だったので、舅と姑は「何の問題もないさ。」とばかりに突撃訪問を繰り返している。
もう80歳近くの舅が、姑に「もうワシは死んだと思ってくれ。」と捨て台詞を吐いて長男の家に行くらしい。
まだ私が行き来していた時、姑も「さっさと死ねばいいのに。」と言っていた。
「死ぬ。死んでやる。」と言えば、「そんなことを言わないで~。」と言ってくれる・・・言ってほしいのだろう。
逃げ場所ができた舅と姑。
二人のことを大嫌いになり、許せなくなった長男。
我が家で、よく愚痴をこぼすようになった。
私なら、そこまでになると相手にしない。
実際、病んでしまったのだから。
長男は、うるさい やめてくれ いちいち口を出さないでくれ いきなり来られたら困ると、はっきり言う。
年寄りの戯言だから・・・とのらりくらりかわすこともしない。
「(夫)さんが適当に相手をし続けたから、えむさんがこんなになって、僕らだって辛かったから。」というのが理由だとか。
やっぱり辛い思いをさせてたんだ、と今になっての告白に申し訳ないと思いつつ、長男はお嫁ちゃんと孫ちゃんとの家庭をしっかり守っている。
夫に言ったことがある。
「あっち(長男の家)でおんなじことをしてるんだよ。私の時よりも、年を取った分しつこくなって、長男が言わなくてもいいことを言ってるの。あなたが守ってあげなさいよ。」
夫は、「嫌なことは長男が自分から言わないと、爺には伝わらないから俺が出る幕じゃない。」って。
あなた、言ってくれたことがないじゃない!
あの人達と正面から向き合っている長男のメンタルは、守る家族がいるからこその強さだと思う。